続けて三冊

　書くのを忘れていたのやら、一気に読んだのやら、三冊。

　都筑道夫『東京夢幻図絵』読了。昭和初期の犯罪を板敷きにした犯罪短編集。この頃の女性はほとんど和装で、下着もあまりつけていないので、何かエロの目の付け所が違う。いかがわしい東京が生き生きと描かれていていい味。

　道尾秀介『龍神の雨』読了。『背の眼』ほどの長編ではないのだが、まあ、次に何が起こるのか気になって気になって、結局1時間半ほどで一気に読了。終わってみれば、犯人は優しそうな人物というセオリーはあるし、ちょっと『青い炎』みたいだし、すごい目新しさはないような気もするのだが、構成がいいのか、とにかく一気に読んでしまった。

　森絵都『ショート・トリップ』読了。これもすぐに読めたが、こっちは正直言って辛かった。森絵都さんは好きなのに、何しろ毎日中学生新聞連載じゃ……中学生にもあまり評判はよくなかったみたいだし。今時は星新一先生みたいなのは受けなそうだし、なんか……勝手なことばかり言ってすみません。

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