作品を大切にすること

　宮嶋茂樹『不肖・宮嶋　踊る大取材線』読了。

　最近はゆっくり喋る戦場カメラマンが流行っているが、その前にある意味一世を風靡した報道カメラマンと言えばこの人だろうと思う。この本、かなり面白かった（当社比）。で、やっぱり自分の作品を大切にする人でないと、フリーではやっていけないのだ、ということが今さらながらよく分かった。それから、江川紹子さんのハンパでないぶっ飛び方も……見てのとおり、やはりただ者ではなかった！　ああいう人は、やっぱり見た目でなめてはいけないのだな。

　次に、山本文緒『プラナリア』読了。

　先日エッセイ（?）『再婚生活』を読んで、何でこんな成功者が鬱病に？　と思った山本先生の作。これほどの才能があって、自在に書いているように思えるのに……とはいえ、やっぱり鬱になりそうな片鱗は垣間見られる、のかも。短編集だが、どれも突き放したような感性・終わり方が好きになった。先生、病気はよくなったのかな。

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