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ボランティア報告(その3) [現場]

 3日目(6/4)は、二手に分かれて陸前高田・釜石に向かいました。私は、釜石チームです。
 今日の仕事は、釜石市役所の倉庫で水をかぶってカビが生えた書類を運び出し、乾燥させるお手伝いです。依頼者は国文学研究機構の先生で、我々の他に加わっている人たちは、みな国立国会図書館の方だったり、大学の関係者だったり、山形から助っ人に駆けつけた文化財保護関係の財団の方だったりと、アカデミックな雰囲気です。
 何しろ個人情報満載の書類なので、最初に守秘のための誓約書にサインさせられました。
 まあ、こういう仕事は企業人ボランティアにはぴったりの仕事かもしれません。みんな一応会社の代紋しょって来ているので、あんまり下手なことはできませんから……[わーい(嬉しい顔)]
 写真撮影についても、活動の様子はいいけれど、書類の写真は撮っちゃダメ、等の条件がつきます。私たちは書類を運ぶだけで、乾燥作業は専門家にお任せですし。まあ、どうせこの時点で私のコンデジは宿泊先で乾燥中ですが。

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すでに水をかぶった状態で撮影した釜石VC。晴れているのに湿っぽい写真[たらーっ(汗)]

 というわけで、作業中は写真を撮っていないのですが、役所の近くに駐めたバスの中でお弁当を食べたときに、パゴ様で少しだけ町の様子を撮影しました。

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もう、こうなると重機を入れざるを得ません

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津波の名残。海の魚が干涸らびていました

 作業自体は、湿って重いファイルを束にしてコンテナに入れて、それを近くの廃校になった小学校にリヤカーで運び、エレベータなしの5階まで運び上げるという、地味ながらハードなもの。役所から小学校までは、距離的には50メートル程度かと思いますが、途中道路を横断し、しかも微妙に上り坂……そして、最後に階段が堪えます。長靴やゴーグル、ヘルメットの必要な作業ではありませんでしたが、疲れてだんだん無口になっていく私たち……[ふらふら]
 でも、3日かかると見積もっていた分の2日間は今日一日でできた! と喜んでもらえました。とにかく戦力になって良かった!![手(チョキ)]
 この間陸前高田チームは、途方もなく大きな田んぼに他のグループと一緒に50人体制でかかって瓦礫片付け。ヘドロの悪臭とぬかるんだ足元に悪戦苦闘していたそうです。しかも、お弁当のお箸を忘れるという大ミス! あとで写真を見せてもらったら、綿棒で餃子を挟んでいる人、ペンチでご飯を食べている人と、あまりと言えばあんまりな光景……[がく~(落胆した顔)]。VC側の手配した車[車(RV)]がエンストした事件もあったみたいだし、まさに踏んだり蹴ったり!
 
 翌日[晴れ](6/5)は朝食を食べて、もう解散です。すっかりチームワークの良くなった12人、東京での再会を約して盛岡駅でお別れしました。お名残惜しい!
 
 今回は思い切って参加してみて、本当に良かったです。私などは2ヶ月前に手術をしたとはいえ、身体も大きいし平均よりは筋力もあるつもりでいますが、一緒に頑張った女性の中には、小柄で細くて、同僚に「君には無理じゃない?」なんて言われた人もいました。でも、現地に行ってみればやっぱりいろいろお手伝いできることはあって、女性ならではの細やかさが喜ばれる場合もあります。1日目の、陶芸作業所で割れていない陶器[喫茶店]をより分けて棚に載せるのなんて、まさにうってつけの仕事ではないでしょうか(私は、がさつなのであえて加わらず、瓦礫片付けをやっていましたが[あせあせ(飛び散る汗)])。
 確かに、全員が身体を動かしてお手伝いをする必要はないし、またそれは現実的でもありません。ただ、もしできるなら、見るだけでも、観光に行くだけでも、この災害を親身に感じて支援をすることになるのではないかと思いました。
 NPOの人たちは、今後支援の熱が冷めてボランティアがどんどん減っていくのを心配しています。そこで、再び清流に鮭に帰ってきてもらうための川の清掃など、スポット的なボランティアイベントを打っていくこともいろいろ考えているようです。そういう企画に上手に乗って、現地の様子を見てみる、そしてついでに支援をしてみるというのもいいんじゃないかなあ、と思いました。

 最後に、盛岡駅前で新幹線[新幹線]を待つ間お散歩していたら、こんなイベントをやっていました。
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チャグチャグ馬コの予行演習!

 素朴ですが、曲り屋を造って馬と一緒に暮らしていた岩手の人たちの馬とのつながりがしのばれる、いいお祭りです。今年は震災のため開催を危ぶまれていたとのことですが、6月11日に開催することになったようです。知っているけど本番は見たことがない。いっぺん見に来たいなあ。その頃、自分が片付けた田んぼでお米ができていたらうれしいだろうなあ[るんるん]
 長々と続けてしまいましたが、ボランティア報告はこれで終了です![ペン]
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green_blue_sky

こんばんは。
まだまだ復興先ですね・・・

英語はよく話をすることが必要と誰かから聞いています(;^_^A アセアセ・・・
by green_blue_sky (2011-06-07 00:22) 

ChatBleu

今、各企業が節電のための夏季休日を見直したりしているのですが、ついでに、ボランティア募集もやればいいのになーって思います。会社によってはやってるかな。
うちはいまだに休日の見直しが発表されない(:_;) 親会社からはグループ全体でやる、って発表されているのであるはずなのですけれど。
by ChatBleu (2011-06-07 00:38) 

ろき

津波の被害は写真を見るだけで伝わってきます。
やはり酷い災害だったのですね。
ボランティア活動お疲れ様でした。
でも、地元の人に感謝される事をするのは
気持が良い事だと思います。
by ろき (2011-06-07 08:27) 

タッジーマッジー

あ、私の職場の同僚が参加してたかも('_')
ボランティア、お疲れ様でした。
手伝ってもらう方も準備が必要で、
でも準備できたころになるとボランティア熱、
さめてたりするって傾向、ありますよね・・・。
チャグチャグ馬コ、TVでしかみたことないですが、
しゃんしゃんかわいらしいお祭りですよね。
by タッジーマッジー (2011-06-07 12:21) 

あーる

green_blue_skyさん
英語に限らず、語学はなんでもそうなんです。口から生まれたようなやつには、語学はかないません……

ChatBleuさん
そういえば、うちは休みの見直しはないのかなあ。個人でボランティアに行くのは大変なようだから、ある程度グループでまとめていくのが正解のようですよ。

ろきさん
この悲しい光景を見ながら、弁当を全部平らげた私です。食わないと、作業できないし。東北の人たちはあまりにシャイで、「助けてくれ」「手伝ってくれ」というニーズが上がりにくいそうです。でも、手伝ってもらえたらやっぱりうれしいですよね。
by あーる (2011-06-07 12:25) 

あーる

タッジーマッジーさん
そうですか。参加者はみなとてもいい人たちでした。
継続的な支援が大切なので、なんとかみんなの志をつなげていかないといけないですね。
チャグチャグ馬コ、本番、見たいなあ。
by あーる (2011-06-07 12:27) 

JUNJUN

お疲れ様でした~。
こうしてみると、復興まで実に沢山の人の手が加えられていくんでしょうね~。
チャグチャグ馬コ、郷土色豊かで、楽しそうなイベントですね♪
一日も早く、元の元気な東北に戻ることを願っています。
by JUNJUN (2011-06-07 20:09) 

あーる

JUNJUNさん
早速メンバーの中にメーリングリストを作ってくださった方がいて、みんな、それぞれ会社で「行ってみなよ」と勧めているそうです。本当に、人の力はいくらあっても足らないように思えます。素直に「助けて」とはなかなか言えない人たちですが。
by あーる (2011-06-07 21:13) 

TAKUMA

役場の書類、確かに守秘、重要です。
色々な種類のボランティア、ありますね。
by TAKUMA (2011-06-09 04:50) 

あーる

TAKUMAさん
NPOの人は、この手の作業は初めてといっていましたので、信用してもらえたのかな?
by あーる (2011-06-09 12:22) 

のらん

ボランティア、おつかれさまでした。
まだまだ、片づけなければならないことが、いっぱいなのですね。。。被災地の方々のご苦労を思うと、胸が痛みます。ほんとに、いつか、あーるさんが片づけた田んぼに稲が実る風景が見られればいいですね(^ ^)
by のらん (2011-06-09 17:13) 

ネム

本当にお疲れさまでした。
いつか元の東北に…と願いつつ、その場にいる人達にとっては悠長なことを言っていられない現実があるはず、とも思います。
一歩一歩進むしかないのでしょうけど…。

チャグチャグ馬コ、明後日ですね。
余震のない、にぎやかな日になりますように。
by ネム (2011-06-09 18:42) 

あーる

のらんさん
本当に、そう思います。美味しいお米ができるといいな。

ネムさん
とにかく、前進するしかないですからね。仮設の建設が滞るなどもどかしい現実もありますが、何とか生きていかないと。
チャグチャグ馬コ、盛り上がったかしら。
by あーる (2011-06-11 15:44) 

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