文学とエンタメと

　中上健次『十九歳の地図』読了。

　最近『軽蔑』とかいろいろ読み返したから、やっぱり原点となる作品をちゃんと読まなくちゃなあ、と思って借りてきました。でも、こういうのを読んで感動するには、ちょっと自分の感受性が年をとりすぎてしまったかもしれないなあ……と悲しく思ったりして。

　吉田修一『初恋温泉』読了。

『十九歳の地図』が純文学なら、こちらはちゃんとエンタメの短編集。『初恋温泉』『白雪温泉』『ためらいの湯』『風来温泉』『純情温泉』と、すべて温泉に行く男女がテーマだが、『純情温泉』が一番共感したな。高校生の男に手をつけたことがないのが（昔から）悔やまれるけど、こんなに単純で可愛らしいのかなあ。それでもって、女子高生は、こんな年頃からこんなに大人なのかなあ。忘れちゃったけど。

タグ：中上健次 十九歳の地図 吉田修一 初恋温泉 短編集 純文学 エンタテインメント