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物故作家 [本]

 岡松和夫『志賀島』読了。

 
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 先頃(2月1日)他界した作家の芥川賞受賞作(1976年)が表題。短編集である。
 表題作は、戦中・戦後の博多(作者の故郷でもある)が舞台で、しみじみと切ない話。僧侶の言葉がとても重くて考えさせられる。
 この頃の芥川賞は、とても正しく芥川賞というか、文学賞だと思う。最近、正直わかんないのもあるし。でも、あのちょっと変わった人の『共喰い』は読んでみたいかな。

 それにしても、同じ2月に、1971年下半期の芥川賞を『オキナワの少年』で受賞した東峰夫が、今東京で生活保護を受けながら一人で暮らしているという報道があった。岡松さんは小説家と研究者の二足のわらじを履いておられたようだが、東さんは「オキナワ」の作家としてしか見られないことを嫌っておられたらしい。いずれも才能のある人には違いないが、生き方は様々だなあ。

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