時代作家？

　縄田一男編傑作時代小説『情けが絡む朱房の十手』読了。

　粒ぞろいのアンソロジー。『御宿かわせみ』の平岩弓枝、池波正太郎などの御大はともかく、久世光彦とか都筑道夫とか、「時代小説、書くんだあ」（こちらの勉強不足を棚に上げ）の人たちのもとても面白かった。というか、どれも面白くて隙がない。宮部みゆきの『千両鰹』以外はすべて初めて読んだ。

　明野照葉『フェイク』読了。

　ソフトにホラーな短編集。何だかじわじわ怖い（すっごく怖いのはないが）。女性の心理と恐ろしさをうまく捕らえている感じ。同作家のは『契約』を読んでいるけれど、ブログを振り返ると、やっぱり同じような感想を書いていたりする。

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