はらはら、どきどき

　モハマド・アレ・タレビ監督『柳と風』を観る。脚本は巨匠・アッバス・キアロスタミ。

　とても大変な現実を乗り越えていこうと健気に頑張る少年を描いているのに、ここまですごいとなんだかもうファンタジーのようですらある。良くも悪くも、イランでは子供を子供扱いしない。ちゃんと話を聞き、ちゃんと話をしてあげる。が、その分？　大人とまるで同じように自分の責任を果たさなければならないのが、日本と違うところ。日本も明治くらいまではこんな感じだったのか。

　浅田次郎『霞町物語』読了。

　こちらは東京ローカルの、都会のど真ん中に家のある連中の話。イランの子供に比べると甘々だ。で、なんかこういう人たちにはちょっと反感あるので、話としては面白かったけれども田舎者としては共感がない。滅び行く都会の写真館というのは、いい設定だけれども。

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タグ：モハメド・アレ・タレビ アッバス・キアロスタミ イラン 霞町物語 浅田次郎 連作短編