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重圧ではないが [本]

 佐野洋子『シズコさん』読了。

シズコさん.jpg

 親のことは嫌いではない、少なくとも。ただ、友達のようにべったり仲良しか、べったりではなくとも仲良しか、といわれると、おそらく全然そうではない。また、親にけっこう厳しい口調で自分の意見が言えるか、それほどに距離が近いか、というと……全然、そうではない。
 今になって、『親という重圧』みたいな本が出るほど、かつては親を嫌うことはモラル的に重罪だった気がする。虐待されたとかそういうことではないけれど。なんなんだろうなあ、親と子供の距離って。あの『百万回生きた猫』の意味を、もう一度問い直してしまう。

 栗田有起『蟋蟀』読了。

蟋蟀.jpg

 何とも奇妙な味わいの、独特の短編。でも、なんだかこちらも、突拍子もないと思いながらも、すっと入っていける感情がある。どこかで共感で来ているんだな、きっと。


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