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身近ではないけれど [本]

 東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』読了。

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 身近に自閉症の人はいないのだけれど(おそらく)、読むと、本当に大変な世界なんだなあ、と思う。ただ、これを自閉症でほとんどしゃべらない若者が書いたという事実もまた衝撃。実によく自分を見つめ、いろいろなことを考えている……が、それを外に伝えることがとても大変なことがよくわかる。 

 川名壮志『謝るなら、いつでもおいで』読了。

謝るなら、いつでもおいで.jpg

 11歳の女子小学生が、同級生の首をカッターで切って殺すという、相当にショッキングな事件を扱っている。が、この犠牲者の父親は新聞社の支局長で、このルポルタージュを書いたのは、その部下というのがまた、何ともすさまじい。報道に携わるものという立場、被害者の父親という立場、その部下という立場……様々な思いが交錯して、読んでいるほうもきつい(当事者にならなければ、とても想像しきれるものではないけれども)。加害者の気持ちは最後までよくわからない。被害者側も、おそらく決して許してはいないが、とにかくまだ「謝られて」もいない。少年犯罪の難しさを改めて考え込んでしまう。


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