盛りだくさん過ぎるし

　辻村深月『冷たい校舎の時は止まる（上・下）』読了。

　大長編。だが、登場人物が多すぎるための大長編ともいえるかなあ。ただ、人間の集団消失、しかも人の心の中に閉じ込められるというなんだかよくわからない世界にある程度入りこまないと、ホラーでもサスペンスでも心から楽しめないような……ランゴリアーズ事件とか、もう一つなじみ薄いし。なんか△。

　門井慶喜『銀河鉄道の父』読了。

　本当に宮沢賢治のお父さんって、こんな人だったんだろうか。時代が時代だけれど、これは現代のどんなお父さんよりも優しいお父さんじゃないだろうか。うーん、自慢の娘も息子も一人ずつ亡くしてしまって……純粋にお父さんとして本当にかわいそうだ。
　

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