弾丸恐山と……その1 [旅行]
コロナ禍で足踏みをしていたJRがこの季節になって、臨時の「大人の休日倶楽部パス JR東日本4日間乗り放題 15,270円」を出しました。決して決していろいろな意味で暇ではないのですが、この仙台に行って帰るだけでお得になるというチケットをみすみす見逃すわけにはいかない(年会費は払ってるけどさ)……というわけで、週末に弾丸で出かけることにしました。
金曜日にまず定時退社して、仙台へ。夜は実家に泊まり、翌日早朝墓参りをして、そのままさらに北へ向かう新幹線に乗りました。
そこからは下北交通バスの恐山線に乗り換えです。
恐山線、ワンマンバスなのですが、車内放送で観光ガイドみたいなのが流れて、「子供たちが賽の河原に小さな手で石を積み上げていくと、夜には鬼が壊してしまいます……ひとつ~積んでは~父のため~」なんて言うのですが、この女性のアナウンスが否応なしにも霊場に行く雰囲気を盛り上げる。っていうか、怖いんですけど。
いやあ、おなかが空いていたせいもあって美味しかったと思うのです……「おだしが全然きいていなくて、こんなまずいの食べたことないわ!」という声がどこかから聞こえました。「空耳?」と思っていたら、前の席に座っていた老夫婦のおばあさんのほうが、ドンブリを下げに来たお店の人にもう一度はっきりと言っていました。
あまりのことに、そのおばあさんたちが出て行ってから、ほかのお客さんから「すごいこと言われてましたね」「私は美味しいと思ったんだけど……」とざわざわと声が。お店の人も青ざめた顔をして「こんなの初めてです。たいていは美味しいって言ってもらえるんですが……お口に合わなかったのかしら」と。もしかして、妖怪毒舌婆…… 見た目はごく普通の、地味なおばあさんだったのですが。
ほぼ汁まで完食してしまうと、気を取り直して入山です。入山料は一人500円です。
賽の河原に地蔵がある「地獄」の風景よりも、こういう寺山修司の映画みたいな風景のほうが怖い。なんでかわかりませんが、人の「念」みたいなものを感じるせいでしょうか。
なんで表札を置くんだろう……いくつかこういう昔風の陶製の表札が置かれているのを見つけました。
硫黄が強いので、肌が弱い人は入れないだろうなあ。ちょっとピリッとして、熱めで気持ちいいのですが。
恐山、案外人が出ていました。仙台⇒八戸の新幹線もけっこう満員に近かったし。中高年の山歩きみたいな服装の人が多かったように思いましたが、ここも観光地として結構な賑わいでした。イタコなどがいるのは間もなく行われる大祭の期間中だけのようですが、普通にハイキング的に皆歩き回っています。
お札と太い線香をお土産に買って、またバスで下界に戻りました。
ちょっと写真が多すぎるので、中途半端ですがここで、次に続く。
金曜日にまず定時退社して、仙台へ。夜は実家に泊まり、翌日早朝墓参りをして、そのままさらに北へ向かう新幹線に乗りました。
八戸からは青い森鉄道に乗り継いで
野辺地からはJR大湊線で下北へ
なんてことのない小さな駅ですが
そこからは下北交通バスの恐山線に乗り換えです。
ちょっとうとうとしていたらすごい山の中に
恐山線、ワンマンバスなのですが、車内放送で観光ガイドみたいなのが流れて、「子供たちが賽の河原に小さな手で石を積み上げていくと、夜には鬼が壊してしまいます……ひとつ~積んでは~父のため~」なんて言うのですが、この女性のアナウンスが否応なしにも霊場に行く雰囲気を盛り上げる。っていうか、怖いんですけど。
到着です
到着したのがお昼少し前だったので
入り口わきの食堂で山菜そばをいただきました
いやあ、おなかが空いていたせいもあって美味しかったと思うのです……「おだしが全然きいていなくて、こんなまずいの食べたことないわ!」という声がどこかから聞こえました。「空耳?」と思っていたら、前の席に座っていた老夫婦のおばあさんのほうが、ドンブリを下げに来たお店の人にもう一度はっきりと言っていました。
あまりのことに、そのおばあさんたちが出て行ってから、ほかのお客さんから「すごいこと言われてましたね」「私は美味しいと思ったんだけど……」とざわざわと声が。お店の人も青ざめた顔をして「こんなの初めてです。たいていは美味しいって言ってもらえるんですが……お口に合わなかったのかしら」と。もしかして、妖怪毒舌婆…… 見た目はごく普通の、地味なおばあさんだったのですが。
ほぼ汁まで完食してしまうと、気を取り直して入山です。入山料は一人500円です。
割と唐突に風呂場があるんだよなあ
荒涼たる眺めは、ここが活火山だから
血の池地獄と札が立ってはいるが、赤くはない
木に結ばれた謎の手ぬぐいと履物
これにはおむすびの模型?が括り付けられている
賽の河原に地蔵がある「地獄」の風景よりも、こういう寺山修司の映画みたいな風景のほうが怖い。なんでかわかりませんが、人の「念」みたいなものを感じるせいでしょうか。
例えばこんな大きな八葉地蔵菩薩の像よりも
その足元にある人の名を書いた石や昔の表札のほうが怖い
なんで表札を置くんだろう……いくつかこういう昔風の陶製の表札が置かれているのを見つけました。
宇曽利山湖はカルデラ湖で、岸辺は極楽浜と名付けられています
砂浜に挿された風車のそばには、カラス
心なしか楽しそうですが
噴火記録がないとはいえここは活火山なので
温泉も湧いている。自由に入れるので入りました。気持ちよかったー!
コロナ禍で今年は宿坊は休みだそうですが、温泉は入れます
硫黄が強いので、肌が弱い人は入れないだろうなあ。ちょっとピリッとして、熱めで気持ちいいのですが。
恐山、案外人が出ていました。仙台⇒八戸の新幹線もけっこう満員に近かったし。中高年の山歩きみたいな服装の人が多かったように思いましたが、ここも観光地として結構な賑わいでした。イタコなどがいるのは間もなく行われる大祭の期間中だけのようですが、普通にハイキング的に皆歩き回っています。
お札と太い線香をお土産に買って、またバスで下界に戻りました。
ちょっと写真が多すぎるので、中途半端ですがここで、次に続く。
うわ、何やら恐ろし気なところですね。一人で行かれたんですか?
お蕎麦屋さんのおばあさん、最悪ですね。美味しくなくても周りに聞こえるように言うのはマナー違反。口に合わなかったというより、年取って味覚が鈍くなってただけじゃない?
by ChatBleu (2020-10-05 08:28)
>
地獄の風景よりも恐い
生活の一部が河原に置いてある方が恐いですよね
シュールリアリズムというか
恐山 そんなに人がいたのですか
果ての果てという感じするんですが・・
行きたいところの一つなんですけどね
by きよたん (2020-10-05 08:37)
ChatBleuさん
一人旅です。思ったほど怖くなかったです。むしろ九州のキリシタンが迫害された温泉地とかのほうが怖いかなあ。おばあさん、何者なんだろうなあ。あんな人、初めて会いました。
きよたんさん
下北半島は交通が不便ですが、恐山に関してはそうでもないなと思いました。人の名前が書かれた石とか、表札とか、なんか怖いんですよね。何を願っていたものか。
by あーる (2020-10-05 09:04)
お出汁が・・・そんな事云うなら、東京の駅そばを食べさせたいですね(-_-)
江戸っ子の親友が『そばは醤油の色がしてれば佳い』と申しておりました。
さて、血の池地獄・・・別府温泉にありましたね(^^)
そんな事より・・・恐山・・・私も一遍行ってみたい場所です(^o^)
平泉が極楽なら・・・こちらが地獄なんでしょうね(゚ω゚)
by kontenten (2020-10-05 09:25)
kontentenさん
恐山には極楽と地獄が一緒にあります。この強酸性の湖の浜辺が極楽浜です。なぜか酸に耐えられるウグイが住んでいるんだそうです。根性あるなあ。うどんの汁は真っ黒で……って、まあよく言われますけど。
by あーる (2020-10-05 10:34)
表札とか手拭いが・・・雰囲気だけで何か来る感じ、人の念なんだろうか、ちょっとブルッとしました。
温泉が雰囲気があっていいなぁ(*^ω^*)
by 溺愛猫的女人 (2020-10-05 12:50)
最近JRが、いろいろお得な切符を出していますねえ。
恐山、すごいところだなあ。
本当に出そうですね・・・。
by JUNJUN (2020-10-05 13:21)
溺愛猫的女人さん
温泉の感じは、ぐっとつげ義春風になっています。熱めのお湯が気持ちいいです。表札や手ぬぐいに、皆さんどんな思いを込めているのか。
JUNJUNさん
亡くなった人の魂が集まるといわれている霊場ですから、「見える」人にはいろいろありそうですね。JRは週末切符なんかも利用価値大です。
by あーる (2020-10-06 12:22)
お得チケット、そりゃ使わないとね。
恐山って行った事無いんですよ。
座敷わらべまで、かな。
お出汁が効いてない?…コロナ罹って味覚無くなってんじゃね?(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
by TAKUMA (2020-11-18 12:20)
TAKUMAさん
緑風荘でしょうか。高いんだよな、けっこう。ババー、コロナだったのか。
by あーる (2020-11-18 20:23)