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子どもから年寄りまで [本]

 金光敏『大阪ミナミの子どもたち: 歓楽街で暮らす親と子を支える夜間教室の日々』読了。

大阪ミナミの子どもたち.jpg

 作者自身が在日コリアン3世。やむにやまれぬ「怒り」に突き動かされて、外国人の子どもたちに何とか日本の子ども並みの「権利」を享受してもらうために頑張っているという動機。親たちはともかく、日本で生まれたり或いは連れ子だったりする子供たちが貧しさなどいろいろな理由のために本来受けられる権利をはく奪されているのはつらい現実。それにしてもそういうことに対する対応って、自治体によってずいぶん温度差があるな。大阪、がんばっている。

 柏耕一『交通誘導員ヨレヨレ日記――当年73歳、本日も炎天下、朝っぱらから現場に立ちます』読了。

交通誘導員ヨレヨレ日記.jpg

 この作者の方はもともと編プロを持っていたりした編集者で、そこそこヒットもあったようだが、つぶれたのは出版不況の良くある話なのかそれともご自身のギャンブルのためか……なんにしても70過ぎてこの仕事、気も遣うし尊重されないし、大変きついことであろうとは思う。2年半の仕事をきっちり読みやすく読み物にまとめるのはさすがプロという感じもするけれども、業界に「人物」もいなければ、あまり好いたらしい人もいないので、読み終わってもなんかため息が出てしまう。
 

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コメント 2

溺愛猫的女人

「大阪ミナミの子どもたち: 歓楽街で暮らす親と子を支える夜間教室の日々」
大阪、がんばってるんですねー読んでみます。
by 溺愛猫的女人 (2021-07-10 17:44) 

あーる

溺愛猫的女人さん
大阪は多文化共存の歴史が長いからなのでしょうか、かなり親身になって外国ルーツの子どもたちの問題に取り組んでいるようです。時々編集が悪いかな、と思いましたが面白い本でした。
by あーる (2021-07-11 08:08) 

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