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ベルばらの世界 [本]

 中野京子『マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡』読了。

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『怖い絵』の中の先生のご著書。息詰まる逃亡劇……といいたいところだが、とにかくルイ16世がアホ過ぎて話にならない。この人がもうちょっとしっかりしていたら、とりあえずいっぺん国外逃亡ができたのかなあ、と思わざるを得ない。当時の肖像画もふんだんに口絵に入っていて楽しめるが、やっぱりフェルゼンってかっこよかったんだねえ。ただし、このころの人たちと庶民とのあまりの格差に愕然とする。革命は必然だったんだな、と思った。そりゃあ憎まれるわ、貴族。

 花村萬月『ゲルマニウムの夜』読了。

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 芥川賞受賞作。今頃読んだが、思ったほど暴力横溢する小説ではなく、むしろきしょい系。この時の芥川賞は、割合小説的にわかりやすい内容だったようでよかった。優れた小説だとは思うけれども、なんだかこういう読後感の悪いのは、しばらくこの作者から遠ざかってしまいそうな……。

 山田静『京都で町家旅館はじめました』読了。

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 大学の同級生の著書。旅行が好きで、はやばやとサバイバル系旅行代理店に就職を決め、その後フリーで編集・ライターをやり、なんだかこの頃は町家旅館の女将(?)になったと思ったら、このコロナ禍でクラウドファンディングを立ち上げ、見事目標達成という……気持ち、協力しましたよ。
 山梨出身者を「あずま女」というのかどうかについては疑問が深い(のは、当時のクラスの人間の総意)が、京都って思うほど「いけず」じゃないみたいだな。


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