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またも分厚かったけど [本]

 ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』読了。

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 動物学者が69歳で上梓した処女小説。傑作。ちょいと長すぎるきらいはあるが、エヴァーグレーズを思わせるアメリカの湿地帯でたった一人で成人していく少女の物語。展開は辛いけれど、読みごたえがある。60年代から70年代のアメリカって、まだこんなふうだったんだろうな南部だし。ミステリとして読むとどうってことないが、作者の動物学者としての知識や観察眼的なものも随所に見えて、そこも面白い。タイトルも、いい。螻蛄は鳴くけど、ザリガニも鳴くんだろうか。

 呉勝浩『スワン』読了。

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 埼玉のレイクタウンをイメージしたといわれるこのスワン。そんな巨大ショッピングモールがあるんだな、なんて関心はしたが、作品のほうはなんだか最後まで感情移入できないまま終わってしまった。導入部分はスリリングで、展開も面白かったけれど、ラストも納得できないし。


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