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パスティーシュを超えて [本]

 アンソニー・ホロヴィッツ『絹の家』読了。

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 名作推理小説に公式続編があるというのはびっくり。単なるパスティーシュやオマージュといったものではなく、公認されるんだね。スウェーデンの『ミレニアム』シリーズは、スティーグ・ラーソンの没後あまり間を開けずに他の作家に引き継がれ、柳の下の泥鰌を狙った感が強かったが、これだけ時間をあけて続編が出るというのに驚く。まずまず面白かったが、やっぱり何十年ぶりかに本物のコナン・ドイルも読み返してみたくなる。原典はこんなにワトソンが活躍しなかったような気もするし。昔、『バスカヴィルの犬』や『赤毛連盟』なんて、何回読んだことか。

 水木しげる『ちゃんと食えば、幸せになる―水木三兄弟の日々是元気』読了。

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 水木先生のご著書とは言えない作品。いろいろな取材の寄せ集め。水木兄弟が揃ってご長寿で健啖家であることと、一昔前のみんなの食生活は垣間見える。

 角田光代『ツリーハウス』読了。

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 大長編で、内容も大河だった。奇妙なデラシネの集まりだった家の秘密が徐々に解き明かされていって……書くとベタだが、家族ってなんだという問いかけを改めて見直す。読み応え十分。


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