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随筆のような [本]

 幸田文『台所のおと』読了。

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 溺愛猫的女人さんお勧め。久々にちゃんとした美しい日本語をたくさん読んだ感じがする。あまりに悲しい表題作。は良かったが、なんでこんなに女が頑張らなくちゃいかんのだ! と腹立たしく思う作品もあったり。昔の女性はそういうものか。随筆かと思うと、ちゃんとモデルのいる小説だったりするのだ。

 平松洋子『野蛮な読書』読了。

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 ◎。読みたい本がまたばんばん増えて困る。佐野洋子さんの『神も仏も……』で紹介されていたので手に取ったが、想像以上に面白い。料理本も出されているエッセイストの方なので、食についてのお話も面白いが、この貪欲な本の読み方! 見習おうにも今は体力がないかなーなんて思っていたら、53歳の時のお作だとは……参りました。意外な名文家等も紹介されていて一読の価値あり。へー、池部良のエッセイなんて読んだことなかったな。

 中山祐次郎『泣くな研修医』読了。

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 素直に感動。等身大の作者の奮闘が伝わってきて、一緒に一喜一憂してしまう。人の生き死にに関わる仕事なんかしたこともないのに、だ。医学部の連中って、すごい仕事を選んだなあと改めて見直してしまった。すでにドラマになっているようだが、これはあんまり見る気がしない。ドラマだとちょっと想像がついてしまうし。


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