面白いのに

　帰省中、またけっこう読めました。お見舞い行って、買いものして、ご飯を作って……という日常なので、空き時間は結構あります。

　スティーグ・ラーソン『ミレニアムⅠ（上・下）』読了。

　この間見た同名の映画の原作。スウェーデン語→フランス語→日本語という二段構えの翻訳をしているということ。こうなると、元の言語の雰囲気なんてよくわからないが（スウェーデン語もフランス語も馴染みがないし）、ストーリーは面白い！　というか、映画だと省略されているところがきちんと書かれているので、ディテールがよく分かって頭に入りやすい。映画はだいぶ原作に忠実に作られているが、それでもやはり省略もあるので、原作を読んで初めてミカエルがこんなにもてもてで、とてもスウェーデンな人（偏見かな）だとわかる。早速、Ⅱ・Ⅲも図書館に予約。惜しむらくは、作者が大ヒットを知らずして50歳で心筋梗塞で亡くなってしまっているということ。もっともっと面白い作品がたくさん書けた人なのかも知れないのに。合掌。

　村上龍『半島を出よ（上・下）』読了。

　これもかなりの長編なのにわーっと読めた。但し、登場人物が多すぎて、ちゃんと描き切れていないキャラも多いような気が。最初の人物紹介を読んでいると面倒くさくて嫌になる。反乱軍を装った北朝鮮軍が福岡を占領するというすごいストーリーだが、最近の日本の危機管理のやばさを考えると、あり得るかな。ただ、今さら北朝鮮じゃないと思うが。出張で行ったシーホークホテルが乗っ取られてしまった。まあ、宴会だけやって泊まってないけど。

　白石一郎『庖丁ざむらい　十時半睡事件帖』読了。

　白石一郎先生は、大冒険もののイメージが強いが、昭和30年代はこんなほのぼのとした面白い時代劇を書いていたのだな。江戸じゃなくて福岡藩というのもなんだかいい感じだし、あまり斬った張ったの大暴れがない知恵者の話というのも意外だがとても面白い。十時半睡シリーズの別の作品を図書館で予約してしまった。

　濱田孝一『有料老人ホームがあぶない』読了。

　参考書として読んだ。2009年の本なので若干内容は古いと思うが、問題点は良く突いていると思う。まだあまり具体的な検討に入れない段階ではあるが、研究しておくにしくはないと思う。他にも資料は集めるつもり。

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