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たまに読みたくなる作家たち [本]

 海堂尊『ジーン・ワルツ』読了。

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 そうか、『マドンナ・ヴェルデ』の前にこういうエピソードがあったのだな、と納得したが、『マドンナ……』の時は、なんだか執念に薄気味悪さを感じたが、こちらの作品はむしろ主人公がとてもカッコいい。少子化政策って、なんだか上滑りしていると思ったけれども、こういう意見もあるのだな。

 角田光代『だれかのいとしいひと』読了。

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 短編の名手だし面白いのだけれども、恋愛小説を読むと疲れてしまうのは、歳のせいか。なんかもう、「ふうーん」ってなってしまいました。


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図書館切り替え時 [本]

 ジェフリー・ディーヴァー『悪魔の涙』読了。

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 ちらっとリンカーン・ライムも出てくるけれど、主役は文書検査士の人。確かにこのキャラ、出てきたことあるけどあまり記憶になかった。面白かったけど。

 宮部みゆき『地下街の雨』読了。

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 ちょっとホラーの入った短編集。やっぱり面白いし、怖い。ゾゾっとさせられるのが多かった。

 束芋『悪人』読了。

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 朝日新聞に連載していた吉田修一の『悪人』のセリフと挿絵を取り混ぜた本。束芋さんは昔から好きだけど、またこの吉田修一の小説と相まって、気味悪いけどついつい見入ってしまうおどろおどろしさが強烈。


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商魂 [本]

 山本一力『深川黄表紙掛取り帖』読了。

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 海外に行くときは時代ものをもっていくのだが、シドニーではとても時間がなくて読み終われず。面白かったが、なんというか昔から商売人ってのはすごいな、と思わされる内容。凡人には思いもよらないことが多くて。


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痛い! けど…… [本]

 林真理子『女文士』読了。

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 実在の人物というのがまた、痛い。が、これだけたたかれるのは時代的なこともあるのかな、と思うと若干同乗する。でも、友達にはなれないな、こういう人とは。同時代の宇野千代や林芙美子がちょっとカッコよすぎる。


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重いな、これは [本]

 宮本輝『焚火の終わり(上・下)』読了。

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 久々に読んだ宮本輝だが、ちょっとなんだかテーマや進行が重すぎて、しかもなんだかちょっとセクシーなシーンが多すぎて、あまりぐんぐん読めず。なんか爽やかさがない。


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大きな問題 [本]

 水野英子、上田トシ子等『少女マンガはどこからきたの?』読了。

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 少女漫画創世期のそうそうたる先生方と編集者の皆様方の対談。ちょっと昔話に流れている感はあるけれども、こういう人たちが日本の少女漫画を作ってきたのだと思うと、歴史の重みを感じる。対談、ちょっと多いけど。それにしても、昔は原稿を返してくれないとか、切り取って読者にプレゼントするとか、とんでもないことが横行していたんだなあ。びっくり。

 垣谷美雨『うちの父が運転をやめません』読了。

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 運転免許の返納は、たとえ危なくても、田舎にとっては死活問題。非常に大きな問題を取り上げつつ、明るい方向にもっていっている本。これは面白い。


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面白かった2冊 [本]

 朝井まかて『ぬけまいる』読了。

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 こういうのも書くんだなあ、と感心。不良少女で鳴らした三人娘の成長後のお伊勢参り道中……ドラマになりそう。ライトではあるが、それぞれ大人になってからの悩みもいろいろあったりして。

 佐藤友則『本屋で待つ』読了。

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 広島の山の中(偶然にも、この間乗った伯備線からもうちょっと入ったところらしいけれども)の人口3000人ほどの町にある本屋が、どんな働き方をしているか、ちょっと目からうろこの作品だった。確実に地域に頼りにされている、そんな一書店があるのだとびっくり。 


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やりがいはありそうだけど [本]

 梁瀬昌宏『感動を創造する海外添乗員で世界のすべての国を行く働き方』読了。

感動を創造する海外添乗員で世界すべての国を行く働き方.jpg

 面白そうだけれど、アフリカはきつい……これは無理だと思う。

 近藤史恵『震える教室』読了。

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 ほぼラノベ? この作家さんがこういうのも書くのは知らなかった。怖さとしてもちょっと中途半端な感じ。


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天才だなあ [本]

 矢部太郎『「大家さんと僕」と僕』読了。

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 なんかもう、天才だよなあ、この抜け方。絵本作家のお父さんも出演していて、そのほのぼの間のルーツもわかる。なんでこんな漫画を描けるのか。『楽屋のトナ』もいい味出しているし。

 山田章博『十二国記絵師山田章博の世界』読了。

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『人魚變生』を見てひえーっとなった山田章博。一時期なんだかアメコミっぽい漫画を描いていてちょっと離れたけど、今十二国記の挿絵を見ると、またググっと引き戻される力がある。絵がうまい人って、尊敬する。ちょっと昔と絵柄は変わったけど、これはこれであり。

 明野照葉『誰?』読了。

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 とにかく主人公のサイコパスぶり、息をするようにうそをつくこの女が怖すぎる。人の不幸をかぎつける嗅覚といい、なんかもう、怖い、怖い。

 ジェフリー・ディーヴァー『眠れぬイヴのために(上・下)』読了。

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 かのリンカーン・ライムシリーズの作者のかなり初期の(?)作品。ちょっと冗長な感じはしたけれども、最後は怖いし、やはりどんでん返しが聞いている。解説の人が、「この人は何に向いているのかな」みたいなことを書いていたけれど……。

 浅田次郎『夕映え天使』読了。

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 短編集。ほのぼの、というにはちょっと怖すぎるのもあったけれど、紅涙を絞るという感じまではなく、このくらいが読みやすいかも。ただ、樹海の中で未来の自分に会ったかも……という話は怖かったなあ。 

 萱森直子『さずきもんたちの唄 最後の弟子が語る瞽女・小林ハル』読了。

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 瞽女さんの何か凄絶なイメージは、水上勉の『はなれ瞽女おりん』からきているのかな。まあ、確かに昔目の見えない女の子が生まれたらどうなっていたかを考えると、大変だったろうなあという想像はできるが……この作家の師事した小林ハルさんはまたちょっと違っているような。いろいろと、イメージを覆されるし、また、このような民間の伝承文化のあり方を考えさせられる本でもある。ハルさんの唄、聞いてみたかった。 


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できてないな [本]

 油断するとまたたまってしまう。

 西谷格『香港少年燃ゆ』読了。

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 なんとなく、フルーツ・チャンの映画を思わせる、香港のごく普通の少年の民主化デモへの参加の様子とその後を追ったドキュメント。借り物の時間、借り物の土地の中で、それでも出ていくこともできず生きていかなければならない少年。気持ちがわかるような、わからないような。それにしても、民主化デモの時、香港の人たちも全然一枚岩ではなかったんだな。

 ルーク・ジェニングス『キリング・イヴ1:コードネーム・ヴィラネル』読了。

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 アマゾンプライムでドラマを見ようとして、主人公があまりに独特の顔過ぎてやめてしまった作品だが、読んだら面白い! 早く2と3も読もう。

 恩田陸『木洩れ日を泳ぐ魚』読了。

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 ミステリ的な展開だけれど、なんというか、全然乗っかれず、最後まで暗いだけで面白みがわからずに終わってしまって、残念。

 宮部みゆき『よって件のごとし 三島屋変調百物語八之』読了。

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 最後の和製ゾンビみたいなのはかなり怖い。でも、怖いだけではなくてその中に人々の心の機微が細やかに描かれているのがさすが。面白かったが、このシリーズも、おちかが出産間近で、もう終了なのかな。ちょっと寂しい。


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