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今度こそまめに [本]

 片島麦子『未知生さん』読了。

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 捉えどころのない未知生さんを、周囲の人たちが語る。『悪女について』スタイルの小説だが、なんというか、じんわりと面白かった。もっと読んでみたくなる作家。

 安田菜津紀『国籍と遺書、兄への手紙――ルーツを巡る旅の先に』読了。

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 父も兄も自死……そして自らの出自を知って、と、なかなかにショッキングな出来事の連続だが、ルーツを探っていくことによっていろいろな問題が見えてくる。驚くことが多すぎてちょっとピントがぼけるほど。



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うっかりしてまたためた [本]

 金原ひとみ『ミーツ・ザ・ワールド』読了。

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 なんとなく『蛇にピアス』でアレルギーを起こして、読んでいなかった金原ひとみ。なんだ、全然面白いじゃん。読まないできて損したな。もう少し読もう。

 村山由佳『命とられるわけじゃない』読了。

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 母が亡くなった家の近くで運命的な出会いをした外猫ちゃん……この人の『猫メンタリー』を見ていなかったのを思い出して、慌てて見たりして。猫ちゃんとの出会いや迎え入れ方も面白かったが、恋愛小説家で二度離婚して、最終的にはいとこ婚って……

 『スタートライン: 始まりをめぐる19の物語』読了。

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 オムニバスの短編集。やっぱり万城目さんが変だったり、恒川さんが良かったり。

 清岡卓行『邯鄲の庭』読了。

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 図書館で「二胡」と検索してこの本が出てきて、読んだが、面白かった。そういう検索をしなければ手に取ることもなかったような本だけれど、まだ姜建華が天才少女と呼ばれていた時の演奏を聴いたり、故・小澤征爾が中国の中央楽団を振ったのを聞いていたりして、なんだかうらやましいような。

 原田マハ『たゆたえども沈まず』読了。

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 溺愛猫的女人さんが紹介していて、読んでしまった。大学生時代になぜか弟のテオの手紙の本を読んだな、と思い出した。ゴッホ自身はなんだか想像通りの描き方だけれど、日本人の画商たちの描かれ方のほうがおもしろかった(想像上の人物も入っているけれど)。

 浅田次郎『流人道中記(上・下)』読了。

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 なんでこんなに面白い小説を書けちゃうのか、大変な才能だと思ってしまった。侍の生き方、生きづらさを体感する主人公たちの道中が、面白くてまた悲しい。

 金仁淑『アンニョン、エレナ』読了。

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 なんとなくマイブームの韓国の女流作家たち。この人のは面白いけれど、ちょっと観念的過ぎたような。表題作は面白かった。


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さすがにたまりすぎ [本]

 とりごえまり『名なしのこねこ』読了。

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 溺愛猫的女人さんのご紹介だったと思う。そのまま先住さんのいる家で子猫を拾うときの入門書ともなっているが、この作者さんの心配や躊躇がすごく自分事に思える。良書。

 平野恵理子『六十一歳、免許をとって山暮らし』読了。

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 何となく、五十八歳の時のやつより面白かった。車の免許をこの年になって取ろうとしているところがぐっとくるのかな。ただ、山暮らしと町暮らしはちょっと条件が違うんだよなあ。

 村木嵐『せきれいの詩』読了。

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 幕末って、本当に大変な激動の時代だったのはわかるが、ここに出てくる上級武士たちと公家の他にも無数の庶民がいたわけで…この、時代的には本当にトップの花形のお家柄のご兄弟のそれぞれの考えや生き方には、すごいとは想えど、庶民の自分にはなかなかついて行けない。

 池波正太郎他『赤ひげ横丁―人情時代小説傑作選 』読了。

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 山周はもちろんいいのだけれど、菊地秀行先生がこんなのを書かれていたのは知らなかった。面白かったりして。

 桜木紫乃『誰もいない夜に咲く』読了。

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 凍てつく夜を思わせる短編集。この人は短編の名手でもあるのだな、と思う。確かにいろいろな長編の原型となっている物語集。

 荻原浩『噂』読了。

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 何にもまして、ラストが怖い。人為的に噂を作り出すというマーケティング方があるのは何となく知っていたけど、そんなものより怖いのは……ひー。

 村山由佳『風は西から』読了。

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 コンビニの店長とか居酒屋の店長とか、なんだかものすごくブラック企業にいたぶられて……という事件は確かにあった。が、小説で読んでみると、確かにこれはつらいものだな、と思う。こんなことで将来ある若者の命を摘まれてはかなわんな。

 凪良ゆう『流浪の月』読了。

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 図書館で、かなり待ったなあ。2日ほどで一気に読んだ。なんともやりきれないが、読後感よく終わっている。

 原田ひ香『老人ホテル』読了。

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 これもかなり長く待ってようやく読めたが、期せずして『流浪の月』と同様、小さい時の「事件」に人生を狂わされた人の話。最後に作者の面目躍如の、後ろ盾がなくても何とかカネを稼いでいく方法が出てきて、頼もしい。

 戸梶圭太『誘拐の誤差』読了。

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 まあ、出てくるやつ出てくるやつとんでもないやつばかり。メフィスト賞だなあ、やっぱり。殺された少年すらあまり哀れには思えなくなるという……アナーキーさ。

 高橋克彦『鬼』読了。

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 陰陽師は安倍晴明だけではない。というか、まだ下っ端時代のことも出てくる。にしても、やはり蝦夷って都からすれば悪霊以上に怖い存在になりえたのかな。

 土橋章宏『いも殿さま』読了。

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 ご活躍中だなあ。それにしても、この殿様が実在の人物というのは、わざわざ石見銀山まで行ったのに知らなかった。また行きたくなったりして。これも映画にならないかしら。

 佐藤究『テスカトリポカ』読了。

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 直木賞受賞作。これも大長編なのに一気に読めて、すごく面白かった。アステカ、メキシコ、カルテル……遠い話だと思っていたら、ググっとアジアに接近し、また日本にまで上陸してきてビビる。血みどろ過ぎて最後には若干食傷気味になるけれども、これは読みごたえあり。


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アガサ・クリスティ―賞で最高得点!? [本]

 逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』読了。

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 『戦争は女の顔をしていない』の後追い的なものかと思ったら、これはこれですごいドラマを作っていて、とても面白かった。世界でも珍しい女性狙撃兵部隊を作ったソ連……史実と思うとかなりきついが、小説としても面白い。
 
 荻原浩『愛しの座敷わらし(上・下)』読了。

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 映画は見ていないけれども、あとがきを水谷豊が書いているのでびっくりした。のんびりした楽しい小説だったが、ここに出てくる座敷わらしは、設定がちょっとかわいそうすぎた。


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七光りと言っても [本]

 石井好子『いつも夢を見ていた: よく食べよく歌いよく生きた巴里東京ぐらし 』読了。

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 とんでもなく華やかな出身で、七光りと言えば七光り中の七光りだが、それだけではない苦労をたくさんされて……こんな人が肝不全で亡くなるのだから、やはりつらかったのだろうな……一度歌を聴いてみたかった。

 ジェフリー・ディーヴァー『スキン・コレクター』読了。

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 やっぱりというか、奴は生きていたのか! まあそう簡単に死ぬとは思っていませんでしたけれども、ここまで案の定、だとちょっと……展開自体はいつもながら面白かったけれど。タイトルから何となく、『羊たちの沈黙』的な犯人像を想像したけれども、そこは違っていました。


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なんかもうひとつ [本]

 ジェフリー・ディーヴァー『シャドウ・ストーカー』読了。

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 キネシクスのプロ、キャサリン・ダンスもの。今回は、若く美しいカントリー歌手という、何となく馴染みのないキャラが出てきたせいか、あまり乗れず。凶悪ストーカーと化したファンによる殺人は確かに何件か起こっているし、起こりうる話だとは思うが。キャサリンの男性関係も、どうでもいいっちゃどうでもいいし。


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年末年始に [本]

 朝井まかて『ボタニカ』読了。

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 植物学者・牧野富太郎の本。ドラマ「らんまん」は見なかったので、おかげで高知の植物園を見逃すというもったいないことをしたが、これを読んで、やっぱり見てくればよかったなあ、と思った。好きな植物のために家産を傾け、正妻と離縁して東京の愛人を本妻にするという……なかなか強烈な個性のある人ではあるけれど、このくらいでないと研究者としては半端なのかな。


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さらにたまった [本]

 クロディーヌ・モンテイユ『キュリー夫人と娘たちー二十世紀を切り開いた母娘 』読了。

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 偉人伝なんてものは、子供向けのダイジェストではだいぶ読んだけれど、それだけ読んでその人のことをわかったように思っていていいのか、と疑問を呈したくなった。夫亡き後のスキャンダルや二人の娘たちの正反対な生き方、そして本人と娘たちのガラスの天井との戦いなど、知らなかったことばかり。

 シャーリィ・ジャクスン『丘の屋敷』読了。

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 作者本人はかなり早く亡くなっているが、ホラー文学に「シャーリィ・ジャクスン賞」を残した先駆的な女流作家。やはり大きな洋館は、怖い。古い作品だが、怖がらされた。

 佐藤史恵『マカロンはマカロン』読了。

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 フレンチレストランのシェフが解き明かす謎の数々。コンビニのおにぎりなんかかじりながら読んでいると、なんだかむなしくはなるが……ただ、料理の名前や表現をてんこ盛りにされても、食べたことないしなあ。あるいは、その方が幸せなのか? 内容は相も変わらず、絶妙のミステリ短編集。

 中山七里『夜がどれほど暗くても』読了。

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 暗かったが面白かった。が、最後に西原理恵子の解説マンガがあるとは! 驚きました。

 新津きよみ『セカンドライフ』読了。

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 年齢的にも気になる内容。面白いが、時に身につまされる。

 宇江佐真理『昨日のまこと、今日のうそ 髪結い伊三次捕物余話』読了。

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 髪結いと芸者の異色カップルのシリーズからのスピンオフ。楽しめたけれども、あとがきを本人が書いていないということで、否応なしにも宇江佐さんが亡くなったのだな、ということを思わされる。もったいないなあ。


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えらくたまった [本]

 ヨシタケシンスケ『しかもフタが無い』読了。

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 この線で、この表情! これで「あーあー」と納得しない人は、多分ちょっと鈍い。展覧会、行くぞー!

 グレゴリー・J・グバー「『ネコひねり問題』を超一流の科学者たちが全力で考えてみた 『ネコの空中立ち直り反射』という驚くべき謎に迫る」読了。
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 ルビーちゃんのかかりつけのお医者様がインスタでお薦めしていたので読んだ。この作者は間違いなく猫好き。科学者のなかには、必ずしも猫好きではなさそうな人(デカルトとか)もいるが、猫の動きに注目するのだから好きなんだろうな。写真の発達による動きの詳細確認やさまざまな説、果ては宇宙とのかかわりまで、学者はいろいろなことを考えるものだ。猫は何にも考えずにできちゃうんだろうけど。

 須藤古都離『ゴリラ裁判の日』読了。

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 メフィスト賞受賞作。いろいろと考えさせられる。しかしこの作者の書きぶり、日本人とは思わなかった。いい意味でアメリカの小説家と思ってしまった。日本人も出てこないし。問題作であり、話題作。やはりこれはメフィスト賞かな。

 湊かなえ『カケラ』読了。

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 イヤミスだなあ、やっぱ。ただ、この作品は人間の相関関係がちょっとわかりづらくて、読みにくかった。ルッキズムが批判される世の中になってきたけれども、やっぱり人の根底はあまり変わっていないというか……。

 誉田哲也『ドルチェ』読了。

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 エリートの姫川ではなく、独身中年女性刑事の短編集。決してほのぼのはしないが、こういう犯人の落とし方もあるんだろうな、と納得させられる。スピンオフ作品と言えるのかもしれないあ、面白い。

 高樹のぶ子『飛水』読了。

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 読み始めは、げげ、またどっぷり不倫物かよ、と思ってげんなりしたが、なぜか最後は読後感が良い。お互いの配偶者(特に主人公の夫)は、えらくないがしろにはされているが……ほとんど無生物扱いだな。


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怖いってば [本]

 川奈まり子『家怪』読了。

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 知らない間にホラー作家というか研究家というかになっていたまり子さん。彼女自身が語った真夜中の山の中のお堂での撮影の話とかもすっごく怖くて涙目になったけど、なんでこういうお話ばかり集めるのでしょうか。引越しできないでしょう。

櫻田智也『サーチライトと誘蛾灯』読了。

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『蝉かえる』を読んで、これも読んだが、こちらの方が説明的な内容がくどくなくてよい。

 やーこ『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』読了。

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 挿して面白くもない小話を集めているだけのような……絵もグロだし。楽しみ方がよくわからないので、すっ飛ばして読んだ。

 ジェフリー・ディーヴァー『真夜中の密室』読了。

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 この犯人はかなり気持ち悪いな(というか、見せかけの犯人)。相も変わらず鉄板の面白さ。分厚いけど期待を裏切らないので安心。

 町田尚子『どすこいみいちゃんパンやさん』読了。

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 この猫の表情、相撲の動き……作者の猫好き振り、相撲好き振りがしのばれる。これも、買いだな。


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