ドラマにしたいような

　藤本ひとみ『いい女』読了。

　なんというか……わかりやすい話。フランスからの帰国子女という無敵の武器を持った女性が、何でしょうもない夫と不出来な娘二人の世話を焼くだけの日常で収まっているかの方が理解できない。主人公は、昔の同級生のエステ会社社長を通じて、「いい女」に成長していくのだけれど……40過ぎの専業主婦が、エステに○十万注ぎ込んだだけで、こんなふうになるものだろうか。ある意味サクセスストーリーで、面白く読めるし、2時間ドラマにしたら盛り上がるとは思うけれど、なんか、現実味はない。長い割に面白く読めるんだけどねえ。
　ただ、翻訳の仕方に、人生というか人格が出るという発想は、ちょっと目から鱗。中国語の官能物って、まだ原文で読んだことがないなあ。難しそうだ

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