人は突然いいことをしたくなるのか

　ジョン・ウッド『マイクロソフトでは出会えなかった天職』読了。

　マイクロソフトに9年間エリート社員として勤め、ようやく取ったバカンスでネパールの小学校でカギのかかった図書館に出会い（蔵書が少なく、しかもそれが傷むことを心配して、子供が自由に本が読めない状態になっている）、会社も恋人も捨てて、貧しい国に本や教育を送る活動を立ち上げてしまった人のお話。会社のネットの図書紹介で見て、借りてみた。
　別に宗教のひとでも何でもないらしいが、この本には、ボランティア運営のためにどんな情熱と実務が必要かがとてもよく書かれていて、さすがにマイクロソフトで数字をあげるためにがんばってきた人だと感心。とにかく、どんないいことをしようと思っても、金がないとどうにもならない。が、「寄附して欲しい」と言い出すのは、なかなかたいへんなことなのだ。
　何をやっても有能な人は有能なんだな、と思うとともに、そうなるためにも教育と、子供が思う存分本を読めて勉強できる環境が必要なんだということも実感した。

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