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猫の目を通して [本]

 曾野綾子『飼猫ボタ子の生活と意見』読了。
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 曾野綾子先生の作品は、中学・高校の時に『太郎物語』を読んで、それっきりだったような気がする。何度か読み返したし、印象に残る部分もあるが、その後読んでいないのは縁がなかったとしかいいようがない。
『太郎物語』の主人公山本太郎は、別にフツーの男の子なのだが、容易に人に同情したりしなかった(あるいは、安易に同情したふりをしなかった)というのを強く覚えている。他のストーリーは覚えていないけど。
 文体が奇妙に読みにくい(ボタ子の一人語り。語尾がいちいち面倒くさいんだな)ので、そんなに好きな作品ではないが、作者の生真面目さと頑固さが微笑ましく伝わってくる。アフリカへの思い入れがかなり強かった(今でも?)のだなと思う。けれども、決して猫の目線には立っていないというか、猫に対する考え方が違うのかもしれないけど、これは、作者のかなり強い意見小説だと思う。


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コメント 2

ChatBleu

私も「太郎物語」読みましたよ。「高校編」と「青春編」かな。
結構、ストーリーも覚えています。
曾野綾子さんの作品はほかにも読んだことあると思うけど、思い出せない(^_^;)
by ChatBleu (2011-07-21 22:49) 

あーる

ChatBleuさん
私が読んだのは高校編かなあ。アルベルト・フジモリさんを支援した時に妙に目立ったけど、基本的には作者はすごく真面目な人だという印象を持っています。
by あーる (2011-07-21 23:02) 

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