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思ったのと違ったけど [本]

 山本文緒『無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記』読了。

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 図書館で順番を待っているうちに、なんでこの本を予約したか忘れてしまう……で、読み始めて、愕然。2021年のオリンピックイヤーに、がんで58歳で亡くなった直木賞作家が亡くなる9日前までつづっていた日記だった。がんだとわかってすぐに余命宣告、すぐに緩和ケアを決断し、そしてほぼ予行通りにその年のうちに亡くなってしまっている。望むものをかなり手に入れた人生とはいえ、60前で、夫を残して……となれば、まだまだ生きたかったはずだと思う。なんか油断して読んで、ずどんと来た。

 しまおまほ『スーベニア』読了。

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 とんでもないサラブレッドの作者だけれど、小説家のイメージはなかった。少女時代に描いた漫画がすごく面白かったんだけど。この小説、読みやすいが、いわゆるだめんずウォーカーというかなんというか、あまり共感できず。何かな、もうちょっとちゃんとしろよ、と思ってしまった。作者の実体験ではないのだろうけれども。

大前粟生『ぬいぐるみとしゃべるひとはやさしい』読了。

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 なんというか、こいつら背骨あんのかな、くらいに思ってしまう。若者の生活が垣間見えるのかもしれないが、本当にこんなんだろうか。ぬいぐるみとしゃべるサークル自体の不気味さは別として、恋愛模様とも呼べないような人と人との付き合いがなんとも……人類、滅びそう。

皆川博子『鎖と罠 - 皆川博子傑作短篇集』読了。

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 昭和と言ってしまえばそれまでだが、やはりこういう重厚な作品のほうが面白いと思う。皆川先生の割合初期の作品だが、筆力が違う。1930年生まれの先生だが、93歳でご健在。なんか、エネルギーあるもんなあ。


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