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天才だなあ [本]

 矢部太郎『「大家さんと僕」と僕』読了。

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 なんかもう、天才だよなあ、この抜け方。絵本作家のお父さんも出演していて、そのほのぼの間のルーツもわかる。なんでこんな漫画を描けるのか。『楽屋のトナ』もいい味出しているし。

 山田章博『十二国記絵師山田章博の世界』読了。

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『人魚變生』を見てひえーっとなった山田章博。一時期なんだかアメコミっぽい漫画を描いていてちょっと離れたけど、今十二国記の挿絵を見ると、またググっと引き戻される力がある。絵がうまい人って、尊敬する。ちょっと昔と絵柄は変わったけど、これはこれであり。

 明野照葉『誰?』読了。

誰?.jpg

 とにかく主人公のサイコパスぶり、息をするようにうそをつくこの女が怖すぎる。人の不幸をかぎつける嗅覚といい、なんかもう、怖い、怖い。

 ジェフリー・ディーヴァー『眠れぬイヴのために(上・下)』読了。

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 かのリンカーン・ライムシリーズの作者のかなり初期の(?)作品。ちょっと冗長な感じはしたけれども、最後は怖いし、やはりどんでん返しが聞いている。解説の人が、「この人は何に向いているのかな」みたいなことを書いていたけれど……。

 浅田次郎『夕映え天使』読了。

夕映え天使.jpg

 短編集。ほのぼの、というにはちょっと怖すぎるのもあったけれど、紅涙を絞るという感じまではなく、このくらいが読みやすいかも。ただ、樹海の中で未来の自分に会ったかも……という話は怖かったなあ。 

 萱森直子『さずきもんたちの唄 最後の弟子が語る瞽女・小林ハル』読了。

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 瞽女さんの何か凄絶なイメージは、水上勉の『はなれ瞽女おりん』からきているのかな。まあ、確かに昔目の見えない女の子が生まれたらどうなっていたかを考えると、大変だったろうなあという想像はできるが……この作家の師事した小林ハルさんはまたちょっと違っているような。いろいろと、イメージを覆されるし、また、このような民間の伝承文化のあり方を考えさせられる本でもある。ハルさんの唄、聞いてみたかった。 


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溺愛猫的女人

山田章博さんの絵の魅力は素晴らしいを通りこしてすごいと思います!
by 溺愛猫的女人 (2024-03-15 12:25) 

あーる

溺愛猫的女人さん
同感です。画風はいろいろ変りましたが、どの時期もすごい才能があふれていますよね。
by あーる (2024-03-16 10:42) 

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