持ち込みデビュー

　姫野カオルコ『ひと呼んでミツコ』読了。

　作者の単行本第一号。出版社を回って、出してもらえたという作品。その度胸もすごいし、やっぱりクオリティが高かったんだろうな、と感心。面白かったし。
　バブル期に、本来はいるべきでなかったお嬢様大学に入ってしまった、奇妙に倫理観の高い女の子の起こす超能力。時代が時代だけに、自分にもあり得たような……オールナイトフジで女子大生全盛の時代にテレビなし・安アパートで過ごし、格闘技な学生生活をしていたことで、完全に外してしまいましたが。あんまり後悔はないけど、女子大生やっていても、実に儲からない生活だったと思う。
　学校の先生のところと、頭空っぽのバカ医大の男の子達とのコンパのところが最も笑えた。こういう目に逢わなくてよかったのかも。少なくとも昔酒を飲んだ連中は、「賢いなあ」と思わせるところを持った子が多かったし、体育会でもそれなりに、バカ丸出しではなかったと思う。
　小説なので当然デフォルメしているとは思うが、こんなコンパ出たくないし。

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