復讐譚とか

　高橋由太『もののけ本所深川事件帖　オサキ江戸へ』読了。

　表紙がえらいこと可愛らしいわりには、結構残酷で、ホラーな話。オサキという魔物が何となく可愛らしい憎めないキャラなのはいいのだけれど、人をがんがん斬り殺してまったく平気な柳生心陰流の使い手・蜘蛛ノ介とか、ゾンビのように虫に食われながらよみがえる男とか、ずいぶんと迷いなく怖い。「このミス」受賞といわれると、ちょっと首は傾げたくなるが……キライではないので、まあよし。

　勝目梓『牙は折れず』読了。

　神崎京介先生が、勝目先生はとても面倒見のよい、よい方だって言うから……読後感が……最初から猫が死ぬ話が出てくるし……。とにかく、復讐譚ばかり集めた短編集。なんて言うか、古き良き時代のバイオレンス小説で、とにかくがんがん殺す。最近、殺されてもいいくらい悪いやつがどんどん出てくる小説を読んでいなかったからなあ。これも時代というものでしょうか。弱い（？）者が悪く強い者をすかっと殺すのは、昔は好きだったんだけど。

タグ：復讐 勝目梓 牙は折れず 高橋由太 短編集

コメント 2

目黒区民なんですね＾＾；ｱｾｱｾ
そう云えば、大林宣彦監督作品の常連
尾美としのりさんも祐天寺付近のご出身
大学剣道部の同期の後輩らしいです（＾＾）
by kontenten (2011-05-20 22:59) 

kontentenさん
目黒区民じゃありません。ただ、会社と家の間に目黒区があって、目黒駅前図書館が取っても便利なものですから……祐天寺あたりにおうちがあると、いいおうちって感じがしますけど。
by あーる (2011-05-20 23:07)