とばしすぎ

　わりあい短い小説をたくさん持って帰ったら、どんどん読んでしまいました。あんまりぐんぐん読むと記憶に残らないんだよなあ。

　浅田次郎『あやしうらめしあなかなし』読了。

　ホラータッチの短編集。泣かされものではなかったが、ちょっとその分インパクトが薄いかも。幽霊なのかよくわからないクラブのママがついてくる話、心中で死に損なった娼婦、狐の憑いた高貴な少女の話がわりあい印象に残った。

　関口尚『ムーンショット』読了。

　いい話だが、ちょっと定番というか、まとまりすぎて物足りない。高校時代の思い出、みんなのアイドルだったマネジャーの本当の顔、みんなの憧れだった名選手……そして、きっと来る別離。なんかなあ。

　北村薫『水に眠る』読了。

　奇妙な味わいの短編集。だが、これと言ってすごく印象に残るという物でもなくて……話によっては、読み方のせいか意味がよく分からないものもあった。

　誉田哲也『シンメトリー』読了。

『ストロベリーナイト』の姫川玲子シリーズの短編。甘ったれた援交女子高生を完膚無きまでに叩きのめすのが爽快だった。他もそれぞれ、さすがの面白さ。また読みたくなるもんなあ。

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