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違和感はないけれど [本]

 パトリシア・コーンウェル『スカーペッタ(上・下)』読了。

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何でこんなに斜めに撮っちゃったのかしら……[たらーっ(汗)]

  お馴染み法医学者(以前は検屍局長だったが)のケイ・スカーペッタもの。相変わらずの面白さだが、この人の本の登場人物が揃ってあまりにも個性派揃い(というか、全員神経質すぎ)なのにはちょっと参る。アメリカってこういう人ばっかりいる訳じゃないよなあ、きっと。これじゃ、生きていけない。
 違和感はないが、彼女の作品は前作までは、先頃亡くなった深町真理子さんが翻訳していたはず。今回の翻訳も決して悪くはないし、ほとんど意識しなければ前作の味わいを何ら壊してはいないのだが、ずっと読んできた本の翻訳者が亡くなってしまったのは、ちょっと寂しいなーと思う。英語に堪能ではないので名訳なのかどうなのかちっともわからないが、少なくとも読んで面白かったと思う。

 ちばてつや・豊福きこう『ちばてつやとジョーの闘いと青春の1954日』読了。

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 JUNJUNさんのブログで紹介されていて、興味を持ってすぐに図書館に予約して読んだ。大好きな『あしたのジョー』の漫画家の書いた舞台裏話。みんながそうかわからないが、漫画家と原作者の関係や、このまじめな漫画家先生の矢吹ジョー・力石徹に対する思い入れがすごくよく分かった。漫画家は、すべて原作に従うわけではないんだなあ。というか、これは原作を絵にした話ではなくて、本当の意味で共作なのかも。白木葉子のキャラ、キライだったんだなあ、ちばてつや。それにしても作風と同じくらい、真面目ですごい人だなあ。全盛期の梶原一騎なんてどんなに怖かったか知れないが、その人と喧嘩したり朝まで飲んで話し合ったり……それだけでもすごすぎる。

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コメント 2

JUNJUN

あしたのジョーの本、読まれたんですね!
ちばてつや先生の熱い思いが語られていて、感動的でしたよね☆
ちば先生が白木葉子を嫌いだったのは、私も意外でした(汗)。
by JUNJUN (2011-11-16 23:31) 

あーる

JUNJUNさん
面白かったです。いい本を紹介していただきました。
やはり名作が生まれるにはその影にいろいろなエピソードがあるんですね。あのラストはちばてつや先生が考えたものだとは!
紀子や西には好意的ですが、葉子は最後まで好きにならなかったみたいですね。美人なのに。
by あーる (2011-11-17 12:22) 

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