忙しくても

　松井今朝子『今朝子の晩ごはん　仕事も遊びもテンコ盛り篇』読了。

　これだけ忙しくても、やっぱりできる人は違うんだなあ、と思う。仕事をして、馬に乗って、亀を飼って、美味しいものを食べて（外食中食もあり、もちろんお料理もし）、芝居を食べて、政治も語る……結婚している暇はないけど、このくらい充実していれば全然OKですな、先輩。このころは「アソー君」の時代で、いかに不安だったのかがよくわかる。役所で戸籍謄本をとったり、バスで移動する間に読んじゃいました。

　高畑勲監督『おもひでぽろぽろ』を観る。

　声優で出ている柳葉敏郎が妙に印象的だが、たぶんちょっと山形弁じゃないんだろうなあ。秋田寄りの地域だと考えればいいか。メッセージ性がとてもはっきりしていて、毛沢東ふうに言えば「農村に帰れ」。田舎の懐かしい風景は人間が作ったものであることが強調される。ヒロインの故郷を持たない東京育ちの少女時代と、OLの仕事にやりがいを見いだせずに休みのたびに山形の農業を手伝いに行く今がオーバーラップする。世代的にはちょっと古いかもしれないけど、なんとなくわかります。

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