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食のいろいろ [本]

 馬遅伯昌『十年樹木、百年樹人 日中の狭間を生きて九十年』読了。

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 筆者は今年九十八歳、未だ車椅子も使わずかくしゃくとしたマダムであるらしい。と、この方の甥ごさんと最近一緒に宴会で飲んだりして、しかも彼女のお店「華都飯店」が移転してオープニングパーティが最近あったりなどということが重なって(私は出席していませんが。パーティは、600人ほども詰めかけ、ジュディ・オングなんかもいたそうです)、この本を借りてみた。
 もちろん様々なご苦労をされていらっしゃる方ではあるけれど、基本はやっぱり、遥か雲の上の大お嬢様なのだ(『上海の生と死』(邦題)の作者を思い出した)。で、幼少のみぎりには料理なんか自分ですることは全くなかったが、自家のすぐれた料理人の味をしっかりと覚えていて、これを再現しようと努力され、その結果としてお料理教室からレストランを開くことが出来たというお話。とても魅力的な話ではあるが、何しろ世界が遠いなあ。

 絲山秋子『豚キムチにジンクスはあるのか』読了。

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 いつもながらこの人、書きぶりも食べっぷりも飲みっぷりも男前で大好きなのだけれど……こんな人でも躁鬱なんだなあ。心の病ってわからないものだと思う。それにしても、「五代かからないとものの味はわからない」という馬遅さんの本から、何だか無茶なお料理エッセイへ。どちらも人間にとっては同じ、食べる、ということ。実現しやすいのは、こっちだなあ。



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hisa

絲山秋子はぼくも好物。
いやあ、それにしても、さすが読書大王ですねえ。
「三好さんちの日曜日」を知ってる人、
友人以外で初めて会いました。
by hisa (2012-09-13 14:10) 

あーる

hisaさん
絲山秋子、いいっすよね。かっこいいよなあ。
「三好さん……」の作者が友人の友人というのもとてもかっこいいですよー。梅ちゃん、確か猫嫌いの大家さんに隠れて飼っている子ですよね。でも、その割に自由に出入りしていたような……私は、首ブリッジクラブが好きです。
by あーる (2012-09-14 00:04) 

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