東京と大阪の違い？

　小池真理子『天の刻』読了。

　死んだような毎日だが、やっぱり生きている女たちの官能。若いうちに読んでもよく分からないのかも知れないが、今の歳になって読むと何かしみじみしてしまう。次に読んだ本とは対照的。
　田辺聖子『オトナの関係　うつつを抜かして』読了。

　同じ中年以上にさしかかった男女の恋愛を描いているのに、何でこんなに違うのかと思うほど、明るい。確かに大阪弁でしか出来ないやりとりもあるのだが。こちらは、何だか妙に情けない男と、しっかりもの、ちゃっかりものの女たちの、実に面白い恋愛関係が書かれている。こっちを読むと、歳をとってもまだまだいける、という気になる。
　どっちがいいとは言わないが、あとの方が元気が出るのは、確かだなあ。

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