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面白い本と、すさまじい生き方 [本]

 黒川博行『アニーの冷たい朝』読了。

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 いつもよりやや不気味なのは、猟奇的な殺人犯を追いかけているから。内容はもちろん抜群に面白くて、この大阪の警察官の皆様がまた何とも言えない味を出しているのだが、あとがきでまたほろり。黒川先生を「おっちゃん」と慕った故・鷺沢萌さんのあとがきを、書き手亡き後に掲載している。才能のある人に限って、そんなふうに……

 晴留屋明『殴られ屋』読了。

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 自伝というか、ノンフィクション。確かに、元プロボクサーが借金を返すために新宿で殴られ屋をやっているというのは、一時取り上げられたことがある。が、この本を読んでみると、本当にもう、バカ! と言いたくなる人。1分1000円で15万人に殴られれば1億5000万円が返済できるとか、そういう計算、ないでしょ普通。今は新宿コマ劇場もなくなったし、どこにいるのやら……って、まだ52、3歳だし、どこかでまだがんばっているのだろうなあ。人がよくて単純、というのも突き抜けるとここまで来ちゃうのかなあ。きっといい人なんだろうけど。

 北村薫『八月の六日間』読了。

八月の六日間.jpg
 
 歳を取ってから登山に目覚めたおひとりさま女子は、「山ガール」なんていう軽さでははかれない。しみじみ山の良さを感じさせつつ、ドラマも味わえて、面白かったけど、山登りは嫌いなんだなあ、どうにも。

 ピーター・へスラ―『北京の胡同』読了。

北京のこ胡同.jpg

 白人の中国ルポに対して、なんとなく意味もなく偏見を持っていたけれど、すっごく面白かったし、すごい取材力。参りました。そうだよなー、チベットで会ったハーバード大生の女の子は、中国語すごくうまかったしなあ。
  

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