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フィクションだけれど [本]

 海堂尊『奏鳴曲 北里と鴎外』読了。

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 『チーム・バチスタ……』他多数の作品で知られる医療ミステリの旗手たる作家だが、こういうのも書くんだな。どこまでがフィクションで、どこまでが史実かよくわからないけれども、読みやすく、また面白いのでまあよし。ただ、鴎外ファンは「えー」みたいなことになりそう。
 作者もあとがきで嘆いているが、医療技術の進歩はともかくとして、政治絡み、個人の主義主張絡みでちゃんとした医療を受けられず死者がどんどん出るというのは、とんでもないことだけどなあ。

 ケン・リュウ、藤井大洋他『七月七日』読了。

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『三位』なんかが話題になって、中国のSFすごいな、と思っていたら、ファンタジーも面白い。また、韓国のSFもかなり来ている。いずれも若手の作家さんたちだが、最近あまりSFを読んでおらず、ファンタジーにも甘くて辟易していたので、これはとても新鮮。追いかけたい作家も出てくるかも。

 ジョージ・ソーンダース『リンカーンとさまよえる霊魂たち』読了。

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 息子を亡くしたリンカーン大統領が納骨堂にこもったときのことを題材とした長編だが、どうもあまり馴染めず、楽しめず。リンカーンって、アメリカだと不細工という評価なんだな、とは思った。


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