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絵の良し悪しとは関係なく [本]

 黒川博行『蒼煌』読了。

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 絵の良し悪しと人柄、金権体質などは関係ない、と作者は言い切る。日本画の世界が金がかかるというのは、岩絵の具を初めとする画材がみんな高価である、良い師に就かなければならない、等ということとは別に膨大な金がかかるのだな、とよく分かった。畑は若干違えども、京都で美術にかかわった作者にしか書けない作品。ミステリではないが、十分楽しめる。出もなあ、本当に金に汚い世界で、本来そう言うものに恬淡としているようなひとでも、それに巻き込まれざるをえないような世界なんだなあ、とやはり残念に思う。何というか、日本の伝統文化・工芸って、かなりの部分でそういうところがあるような……



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kontenten

写真の世界も絵画と似ているかも知れません。
著名な写真家は、大概・・・○○先生に師事・・・ってえのが普通(w)
フォトコンで一等賞を獲れないのは・・・○○先生の弟子でないから・・・なんて
思いっ切り言い訳をしています(><)
by kontenten (2012-08-09 08:52) 

あーる

kontentenさん
音楽もそうらしいですね。××先生の弟子でないと、藝大にすら入れないとか。
ただでさえお金のかかる世界、貧乏人には近づくことも出来ないのでしょうか。
写真も別な意味でお金がかかりますよねー。
by あーる (2012-08-09 12:33) 

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