出版されちゃったか [本]
宮﨑康平『からゆきさん物語』読了。
邪馬台国の研究やら、城山三郎の『盲人重役』の主人公やらで有名な作者だが、私にとっては何といってもからゆきさん研究とその著作の人だと思っていたわけで、それだからわざわざ口之津に行ったときに、これにしか乗っていないというから高い金出して重い思いして『九州文学』を四冊も買ったりして……そこにしか乗っていないし、今後もないかなあと思った未完成の『ピナンの仏陀』が、こうしてちゃんとした本で出てしまった。面白いから当然だけど、なんかやっぱりなあ、悔しい。
それにしても、からゆきさんという哀れっぽ呼び方をされる日本の田舎の女性たちの強いこと、たくましいこと、賢いこと……その生命力に圧倒される。緒方拳の映画『女衒』でもそうだったけれど、女たちをだまして連れて行って売り飛ばし、そのくせチンピラのくせに妙な名誉欲に支配される男どもは、どこまでもB級だ。
邪馬台国の研究やら、城山三郎の『盲人重役』の主人公やらで有名な作者だが、私にとっては何といってもからゆきさん研究とその著作の人だと思っていたわけで、それだからわざわざ口之津に行ったときに、これにしか乗っていないというから高い金出して重い思いして『九州文学』を四冊も買ったりして……そこにしか乗っていないし、今後もないかなあと思った未完成の『ピナンの仏陀』が、こうしてちゃんとした本で出てしまった。面白いから当然だけど、なんかやっぱりなあ、悔しい。
それにしても、からゆきさんという哀れっぽ呼び方をされる日本の田舎の女性たちの強いこと、たくましいこと、賢いこと……その生命力に圧倒される。緒方拳の映画『女衒』でもそうだったけれど、女たちをだまして連れて行って売り飛ばし、そのくせチンピラのくせに妙な名誉欲に支配される男どもは、どこまでもB級だ。
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