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なかなかの3冊 [本]

 角田光代『タラント』読了。

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 長編だが、さすがの読みごたえ。何か一つでも、始めるというのは大変なことだ。この戦争で足を失ったおじいちゃんとパラアスリートの交流がいい感じ。体育会感のある大雑把な女の子のキャラが気に入った。

 赤松利市『エレジー』読了。

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 あれ? 『藻屑蟹』のひとだよね。現代の無頼派の……なんか、ちょっといい話の短編集になっている。いい意味で裏切られた感じ。ちょっと現実味に乏しいくらい(3本目なんか特に)ほっこりするというか。

 吾妻ひでお・中塚圭骸『失踪入門 人生はやりなおせる!』読了。

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 かの名高い『失踪日記』後に、香山リカの弟にしてオーバードーズ気味の中塚との対談形式で書かれた作品。歯科医の資格までもってこの体たらくは、なんだか贅沢な感じがしてしまうけれども、精神的な脆さって、本人にしかわからないのだろうな。それにしても吾妻先生のSF通にはしびれる。


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コメント 2

溺愛猫的女人

『タラント』、表紙がステキですね!
『失踪入門 人生はやりなおせる!』、これはぜひ読んでみます。
by 溺愛猫的女人 (2023-09-07 11:04) 

あーる

溺愛猫的女人さん
この3冊はどれも面白かったです。『タラント』は特によかったかな。
by あーる (2023-09-07 12:15) 

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