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さすがにたまりすぎ [本]

 とりごえまり『名なしのこねこ』読了。

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 溺愛猫的女人さんのご紹介だったと思う。そのまま先住さんのいる家で子猫を拾うときの入門書ともなっているが、この作者さんの心配や躊躇がすごく自分事に思える。良書。

 平野恵理子『六十一歳、免許をとって山暮らし』読了。

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 何となく、五十八歳の時のやつより面白かった。車の免許をこの年になって取ろうとしているところがぐっとくるのかな。ただ、山暮らしと町暮らしはちょっと条件が違うんだよなあ。

 村木嵐『せきれいの詩』読了。

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 幕末って、本当に大変な激動の時代だったのはわかるが、ここに出てくる上級武士たちと公家の他にも無数の庶民がいたわけで…この、時代的には本当にトップの花形のお家柄のご兄弟のそれぞれの考えや生き方には、すごいとは想えど、庶民の自分にはなかなかついて行けない。

 池波正太郎他『赤ひげ横丁―人情時代小説傑作選 』読了。

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 山周はもちろんいいのだけれど、菊地秀行先生がこんなのを書かれていたのは知らなかった。面白かったりして。

 桜木紫乃『誰もいない夜に咲く』読了。

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 凍てつく夜を思わせる短編集。この人は短編の名手でもあるのだな、と思う。確かにいろいろな長編の原型となっている物語集。

 荻原浩『噂』読了。

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 何にもまして、ラストが怖い。人為的に噂を作り出すというマーケティング方があるのは何となく知っていたけど、そんなものより怖いのは……ひー。

 村山由佳『風は西から』読了。

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 コンビニの店長とか居酒屋の店長とか、なんだかものすごくブラック企業にいたぶられて……という事件は確かにあった。が、小説で読んでみると、確かにこれはつらいものだな、と思う。こんなことで将来ある若者の命を摘まれてはかなわんな。

 凪良ゆう『流浪の月』読了。

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 図書館で、かなり待ったなあ。2日ほどで一気に読んだ。なんともやりきれないが、読後感よく終わっている。

 原田ひ香『老人ホテル』読了。

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 これもかなり長く待ってようやく読めたが、期せずして『流浪の月』と同様、小さい時の「事件」に人生を狂わされた人の話。最後に作者の面目躍如の、後ろ盾がなくても何とかカネを稼いでいく方法が出てきて、頼もしい。

 戸梶圭太『誘拐の誤差』読了。

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 まあ、出てくるやつ出てくるやつとんでもないやつばかり。メフィスト賞だなあ、やっぱり。殺された少年すらあまり哀れには思えなくなるという……アナーキーさ。

 高橋克彦『鬼』読了。

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 陰陽師は安倍晴明だけではない。というか、まだ下っ端時代のことも出てくる。にしても、やはり蝦夷って都からすれば悪霊以上に怖い存在になりえたのかな。

 土橋章宏『いも殿さま』読了。

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 ご活躍中だなあ。それにしても、この殿様が実在の人物というのは、わざわざ石見銀山まで行ったのに知らなかった。また行きたくなったりして。これも映画にならないかしら。

 佐藤究『テスカトリポカ』読了。

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 直木賞受賞作。これも大長編なのに一気に読めて、すごく面白かった。アステカ、メキシコ、カルテル……遠い話だと思っていたら、ググっとアジアに接近し、また日本にまで上陸してきてビビる。血みどろ過ぎて最後には若干食傷気味になるけれども、これは読みごたえあり。


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コメント 4

溺愛猫的女人

菊地秀行先生が時代物を描かれているとは!?
by 溺愛猫的女人 (2024-02-22 11:58) 

あーる

溺愛猫的女人さん
私も意外でした。で、またこれが面白かったわけです。
by あーる (2024-02-22 12:30) 

sana

おお~すごい! 面白そうな本ばかり。
読んだのは「流浪の月」のみ、これは素晴らしかったです。
感想をまとめるのが難しくて、いまだに書けてませんが。
菊地秀行さん、だいぶご無沙汰です。探してみます~^^
予約中の、あります。いつ来るかな~^^
by sana (2024-02-24 16:24) 

あーる

sanaさん
『流浪の月』、なんかすごかったですね。切なくなりました。引っ越しに伴い、行く図書館も変えたほうが良いのかもしれませんが、まだ踏ん切りがつきません。
by あーる (2024-02-25 20:21) 

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