骨太な2冊

　また、読書記録をためてしまった。続けて読んだ2冊、どっちもすごい。
　まずは、本田靖春『誘拐』読了。

　ヤクザの花形敬を扱った『疵』や『サツまわり』、『私戦』等を昔読んで、すごく感動した覚えあり。2004年に亡くなる前には病気で脚を切断したりなどたいへんなことになっていたらしい。この本は、戦後最大の誘拐事件「吉展ちゃん事件」のルポ。TVの『刑事一代』の渡辺謙は大きかったけど、平塚八兵衛は本当は小柄な人だったのだな。今読んでも、取材力＝迫力に繋がっていると思う。
　
　次に、横山秀夫『クライマーズ・ハイ』読了。

　作者が元上毛新聞の記者というのは、寡聞にして知らなかった。これは、群馬県御巣鷹山にジャンボが墜落した事件を題材にしたあくまでフィクションではあるが、実際に作者が地元紙で取材をしていた人間ということで、余人には書けない真実味がある。それにしても、地方の新聞社では、新聞を出す影で、こんなに激しい内部争いが演じられているのか？　毎日たいへん過ぎる。

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