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こんなことでもないと [本]

 河野典生『殺意という名の家畜』読了。

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 一度も読んだことがなかったが、読んでみたのは先日作者の死亡広告を新聞で見つけたから。この一月の終わり、77歳で没している。日本のハードボイルドの先駆者として大藪春彦と並び称されているようだが、この作品を読んだ限りではあまりそんな感じもしない。やっぱりちょっと時代の風俗が古すぎたかなあ。ただ、ここで描いているヒロインは峰不二子でもクラリスでもない。でも、あまり顔は見えないけど。

 ワシントン・アーヴィング『ブレイスブリッジ邸』読了。

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 はっきり言って、アーヴィング間違いで借りてしまった。何で『ガープの世界』の人がイギリスの19世紀の郷士の生活なんか描くかなあと思っているうちに、間違いに気付く。小説だか何だかよく分からない作品だったが、アメリカロマン派の巨匠であるらしい。当時の風俗が丁寧に描かれているので、資料としてはいいかも。

 どちらにしても、今回の二冊はそうめったに手に取らない本を読む機会を得たので、よしとしよう。


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