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旅行中の読了分 [本]

 今回の旅、夜はそんなに酒も飲まず、寒いから布団にくるまっていたことが多かったので、もう一冊あった方がよかったかなあと思う。ろうそくのみというほど電気事情も悪くはなかったし。本についてもまとめて備忘録。

 まず、飛行機から読み始めた孫崎享『不愉快な現実-中国の大国化、米国の戦略転換』読了。

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 中国が何年か後にアメリカを抜いて世界第一の経済体になるであろうことを認めたがらないのは我が国だけ? というところから入って、様々な見たくない(?)事実と今後の日本の進むべき道を考察。しかし、多くの人が「見たくない」「認めたくない」「不愉快な」現実を見せつけることになるために、作者自らこの本は「捨て石であるかも知れない」と書いている。8割が中国人によい感情を持たないという状況に追い込まれている今、「そんなはずないもん」と中国の拡大とアメリカの対日政策の転換からただ目を逸らせていればいいというものでもない。

 万城目学『プリンセス・トヨトミ』読了。

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 出だしはすごく面白かったし、壮大なスケールの話になっていくのはよかったが、最後の落ちがもう一つ。なんだかちょっと想像がついてしまった。そこに至るまでは十分エンタテインメントとして楽しめたのに。

 東野圭吾『分身』読了。

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 初期の作品であるというが、わくわくさせられた。自分とまったく同じ顔の他人(?)がいるという始まりはけっこうありがちだけれど、二人の主人公の心理が細やかに描かれていて、青春小説としても面白いと思った。

 平林たい子『平林たい子毒婦小説集』読了。

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 「高橋お伝」「妲妃のお百」「花井お梅」という三人の毒婦の有名どころを、平林たい子女子が書くのだから、面白くないわけがない。男がかわいくて、利用しきれなくて、どんどんのめり込んでいくという、なんだかあんまり頭のよくない女達の話ではあるが、そこがいいのだろうな。



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