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失われた暮らし [本]

 石牟礼道子『椿の海の記』読了。

椿の海の記.jpg

 おそらく、『苦海浄土』を読んでいない。にもかかわらず、水俣と言えばチッソだし、ユージン・スミスというイメージになってしまう。そして、この『椿の海の記』は、そんなことが起こる前の、優しい人たちが身を寄せ合って慎ましく暮らしていた頃の話だ。狂女も遊女も、いろいろなものたちがそれぞれに尊厳を持って生きていられたこの土地・この時代が、壊されたことがやりきれない。

 灰谷健次郎『すべての怒りは水のごとくに』読了。
すべての怒りは水のごとくに.jpg

 唯一北朝鮮訪問の部分を除いては、どれもじわっと感動する子供たちとの関わりを綴っている。何でも最初から疑ったり、先入観を持ってはいけないと思うけれど……


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