山の哀しみ [本]
樋口明雄『約束の地』読了。
二段組み510ページの長編なのに、面白くて一気に読んでしまった。
そもそも、昨年(あるいは一昨年)、北杜市の薮内正幸美術館に行ったときに、そこに無造作に置かれていた本を取り上げて、図書館の読みたい本リストに登録しておいたのを、思いついて借り出してきて読んだのだが、こんなに面白いんだったらもっと早く読めば良かった。
で、またたまたま漫画の『山賊ダイアリー』なんかも読んだばっかりだったから、相乗効果で面白い。
大スペクタクルでミステリの要素もあり、山と人のあり方についても考えさせられる。第12回大藪春彦賞、第27回日本冒険小説協会大賞・エンタテインメント文学賞をダブル受賞というが、さもありなん。
それにしても、昨年薮内正幸美術館(サントリー白州工場)に行ってからもう1年経つのかな。早いなあ。
大島真寿美、彩瀬まる、千早茜、松村栄子、大山淳子、中島京子、吉川トリコ『明日町こんぺいとう商店街』読了。
今を時めく女流作家たちの夢の共演。なんとなく連作短編ふうだが、それぞれの作家の個性がよく出ていて、どれも楽しめる。鳩ヶ谷商店街あたりがモデルなのかもしれないけれど、それぞれの物語がとても楽しく、切なくて、かなりいいと思うんですけど。
こんばんは
両方とも面白そうですね。借りて読んでみます。
by 溺愛猫的女人 (2015-08-04 20:20)
溺愛猫的女人さん
どちらもあたりでした。『約束の……』は長いですが、ちゃんと読ませますよ。
by あーる (2015-08-05 23:08)