こどもたちの運命

　中脇初枝『世界の果てのこどもたち』読了。

　昔、身の程知らずにも、県の中国残留孤児支援事業のお手伝いをしたことがあった。交流会の宴会通訳を手伝ったが、かなりディープな地域のなまった中国語に悪戦苦闘して、あまりお役に立てたとも思えない……。ウルムチという奥地で残留婦人にお会いしたこともある。
　偽満で分け隔てなく遊んでいた三人の少女のその後歩んだ数奇な運命……作者は割と若い人なのだけれど、丁寧な取材で、とても読みごたえのある長編を書いている。これも久々に、電車の中で読了して泣きそうになった本。　

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