恐ろしくも悲しい事件から

　ハン・ガン『少年が来る』読了。

　様々な映画や小説でも書かれている光州事件を描いた作品。とにかく恐ろしいしやりきれない描写が続いたが、最後のほうに少しだけ救いがあってほっとした。そうだよね、みんなやりたくてやっていたわけじゃないよね。

　新田次郎『風の中の瞳』読了。

　とんだ中学生日記だと思ったら、最後にはなんだか感動してしまった。リアルタイムの青春とは違って、ちょっと古いけれども、何か普遍的なものがあるのかしら。

　皆川博子『少女外道』読了。

　淫靡なという言葉ではちょっと平坦だが……今回の短編集は、そういうのもあるけれども、もっと切ない戦時の青春的なものもあり。やっぱり面白いな。

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