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きつい仕事だ [本]

 高殿円『トッカン 特別国税徴収官』読了。

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 プロフェッショナル物は面白い。特に、非常によく調べられている、自分の知らない世界のものは面白い。さらに、そこにミステリ等の要素が織り込まれていればなおさら。ドタバタコメディに見えて、なかなか奥深かったし。この後のシリーズも読んでみようかと思う。
 それにしても、税務署って、辛い仕事だなあ。

 久世光彦『歳月なんてものは』読了。

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 2006年に急逝した多才な演出家・久世光彦のエッセイ集。おかげで見たい映画(当然ながら旧作)が増えてしまった。富山での少年時代から、さまざまな役者の思い出まで。読みやすい文体でサラーっと読める。蜷川幸雄とはまた違うけれども、こちらも得難い才能だったんだなあと思う。

 半藤末莉子『夏目家の福猫』読了。

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 かの文豪の孫たる作者の描いた、エッセイ集。この人の旦那さんの本も、お父さんの本も全然読んだことがないなあ。エッセイは面白いのだけれど、なんとなく眠くなってしまった。寝不足か?

 桜木紫乃『氷平線』読了。

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 かの直木賞作家の初期の短編集。『雪虫』でオール読物新人賞を受賞されている。
 札幌や函館ではない北海道の重苦しい息づまるような世界を描いていて、暗いが、表現が豊かで、ぐいぐい読ませる。悲しい話が多いけれども。


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